Monthly Archives: January 2012

名著「人を動かす」から学ぶソーシャルサービスデザイン

Dale

大学生時代、ビジネス書や自己啓発本を読みあさっている時期がありました。「戦略プロフェッショナル」からはじまる三枝三部作やジャックウェルチの「ウィニング」など、今の仕事に生きている様々な名著との出会いがありましたが、その中でもダントツで未だに役に立っているのがD・カーネギーの「人を動かす」です。刊行されたのは1936年とのことなのである意味かなりの古典ではあるのですが、いわゆる「人と人の関わり」に関する普遍的で本質的なポイントをまとめているので、恐らく今後何年経っても色褪せることは無いでしょう。いかにして人を動かしたり、人を説得するか。仕事をする上で、人をマネージする上では避けて通れない最重要な課題に対して豊富な逸話を交えて紹介しています。

久しぶりに本書を読み返していたら、この「人を動かす」に出てくる様々な知見はマネジメントだけでなく”ものづくり”、もっと言うと”ソーシャルサービスデザイン”にも通じる話が多いなぁと思いました。もちろんいつの時代も我々作り手はそれを使う「人」を中心にサービスをデザインしなければならないのですが、特にソーシャルサービスにおいては単一の「人」ではなく、「人」と「人」の有機的なつながりをデザインすることが最も大事な要素であると思います。そこで、本書よりソーシャルサービスデザインに役立つ”重要感”というエッセンスをピックアップしたいと思います。

 

簡単に相手に重要感を持たせる「like」という仕組み

人を動かす秘訣はこの世にただ一つしかないとカーネギーは本書で断言しています。それは

「自ら動きたくなる気持ちを起こさせる事」

自ら動いてもらうためには、相手のほしがっているものを与えるのが唯一の方法。では人はなにを欲しがっているのでしょうか。偉大な心理学者フロイトによると、人間のあらゆる行動はふたつの動機から発します。

  1. 性の衝動
  2. 偉くなりたいという願望

また、本書ではこれをもっと広域に考え、人間が欲しがるものを大きく8つに分類しています。

  1. 健康と長寿
  2. 食物
  3. 睡眠
  4. 金銭及び金銭で買えるもの
  5. 来世の生命
  6. 性欲の満足
  7. 子孫の繁栄
  8. 自己の重要感

ここでポイントなのは、これらはたいてい満たすことができるものです。ただし、ひとつだけ例外があります。それは、食欲や睡眠欲同様になかなか根強く、しかもめったに満たされることがないもの、つまり8番目の「自己の重要感」です。

ここに今既にプラットフォームとなっているソーシャルサービスの肝があります。それはTwitterの「Retweet」であり、Facebookの「like」。それは、どんな些細な内容に対する「Retweet」や「like」でもOKなのですが、自らのアクションに対する、自分の関わりのある「人」から直接的に「Retweet」「like」というフィードバックを受けることは「自己の重要感」を満たすことに他なりませんね。このアクションに対するリアクションのループを上手くデザインすることが、ハマるソーシャルサービスにおいて重要であることがわかると思います。ちなみに、この自己の重要感に対する欲求は、人間を動物から区別している主たる人間の特性だそうです。面白いですね。

 

Instagramに見る階層式重要感

Instagramの初期の成功を見ても、初期にあのサービスをドライブさせたのは「like」の仕組みはもちろん、「popular」の機能によって一部のヘビーユーザーの”重要感”を満たし、刺激し続けたのも大きな要因だと思います。かくいう私もInstagramリリース初期はまだ簡単に”popular入り”できたので、必死に良い写真を投稿し続けたものでした。人は慣れてしまうものなので、同じレベルで重要感を満たされ続けると最初のような満足感は無くなってしまいます。なので重要感も段階的に満たされるようにデザインされていると良いでしょう。Instagramでいうと

写真を投稿する→「like」がもらえて嬉しい→また投稿する→しばらくすると「popular」に掲載され桁違いに「like」がつく→調子に乗ってヘビーに写真を投稿しまくる…

という抜け出せないアクション&リアクションループがありました。そう考えると、ソーシャルゲームは実に良くデザインされていますね。そこが課金に結びつくのですから、本当に恐ろしいものです。。

 

他にも本書にはソーシャルサービスデザインに活きる人を動かす原理原則が詰まっています。まだ読んだことが無い人も、過去に読んだことがある人も、一度ものづくりの視点で読んでみると面白いと思います。

“編集権”が個人へ移行する時代におけるものづくり

Pinterest、話題ですね。

ある程度やってみましたが、だんだん楽しくなってきました。だらだら眺めるよりもPinしてコレクションしてくほうが私には性に合っている気がします。さて、このPinterestを楽しみながら、ふと最近テレビ絡みの仕事をしながら考えていた”編集権の移行”という点でシンクロしたので、なんとなく考えていることを書いてみました。結果、佐々木俊尚さんの言う「キュレーション」的な話であり、業界人にとってはある種当たり前の話なんですが、あくまで頭の整理として。

 

Contents is King

時代は移り変わる。万物は流転する。メディアのあり方も変わる。

メディアという切り口で歴史をひもとくと、紙という物理レイヤーに対してサービスレイヤーの新聞・雑誌があり、電波という物理レイヤーに対してサービスレイヤーのテレビ・ラジオがあり、そして今インターネットという物理レイヤーにおいては多種多様なサービスが登場しています。ただし、時代や技術が変わろうとも、変わらない概念として存在し続けるのが「Contents is King」ということ。それが文章なのか、写真なのか、音楽なのか、映像なのか、それは様々ですが、この概念はある程度普遍的なものであると思います。例えば今、テレビの凋落が叫ばれていますが、テレビ局の持つ電波という既得権によって作り上げた垂直統合のコンテンツ制作、共有能力(特に日本の場合)は、一般な消費者にとってはまだまだ強力なContents Generatorであり続けると思います。ただ、時代は変わっても、技術は進化しても人々はContentsを消費し、そこから発生する人と人とのコミュニケーションが人の営みのベースを形づくっていきます。紙や電波やネットというのは単なる技術でありツールであって、本質的な問いは「どんなコンテンツを誰に?」です。ただし、インターネットという革新的な技術とソーシャルメディアの台頭によってその”流通”に関して大きな変化が起こっています。

 

Contentsが人を介して伝播する

「Contents is King」という普遍的な概念に対して、インターネットの登場とソーシャルメディアの台頭によってContentsの流通のあり方は大きく変わりつつあります。例えばこちらの動画。強力なContents Generatorであるテレビ番組のワンコーナー。

今年の1月2日放送の大型特番だったにも関わらず、番組自体の視聴率はふるわなかったみたいですね。しかし実際に観てみると面白い。面白いから誰かに共有したくなります。共有すると様々なリアクションが返ってきて、口コミでさらに広がっていきます。今、この文脈が成り立っているのは、この動画がContentsとして有意義なものだからであり、かつfacebookやtwitterといった人を介してContentsが伝播するインターネット上のプラットフォームがあるからです。実際、このyoutubeに上げられた動画だけでも現在約800,000回再生されています。海外でも話題になっているみたいですね。すべてユニークカウントとして、テレビの視聴率1%で約18万人が視聴していることを考えると、インターネットとソーシャルメディアによって約4.5%の視聴率が後から積上った計算になります。今までであれば共通のインフラ=メディア(媒介)に乗って一義的な文脈をもってユーザーにリーチできていたものが、インターネットというインフラによって媒介がそれぞれの文脈を伴った個人へと移り変わっていきます。つまり、良いコンテンツは伝播する。そして、それはより人(=インターネット)を介して広がっていくようになります。もちろん逆もしかりです。そうすると、「Contents is King」という概念は変わらなくとも、その流通に関して「個人」が大きな力を持つようになります。 

 

編成権はより”身近な個人”へ

その結果何が起こるかというと、「Contents」を良い悪いと評価するのがより「個人」に紐づいたものになり、一義的なの文脈ではなくそれぞれの価値観や趣味趣向に沿った文脈を持った形で伝播していきます。それも、今までのような口コミサイトのような結果民主主義的なものではなく(もちろん直近のステマ騒動で明らかになった構造的な問題もふまえて)より自分も含めた身近な人が「Contents」の媒介者となり、自己の価値判断によって「Contents」は流通していくでしょう。こういった変化によって、マスメディアを例にとるとContentsとユーザーの間に位置した”編成”という部分はよりユーザーである個人に移っていきます。こういった”個人への編成権の移行”は、もちろん既に様々なサービスによって浮き彫りになってきています。

 

Contents編成権の移行を象徴するサービス

■TV Guide

マスメディアであるテレビにおいてものすごい分かりやすい例でいうとUSのTV Guide.com。ご存知テレビをベースとした情報紙であり情報サイトですが、今力を入れているのがモバイルデバイスを活用したソーシャル視聴体験。Webサイトはもちろん、モバイル専用アプリは500万ダウンロードを突破し、中でも特徴的なのが「Watchlist」という機能。特定の番組やタレント名で検索ができたり、お気に入りの番組を登録してそのリストをソーシャルに共有できます。パーソナルでソーシャルな新しい形のテレビ番組表ですね。こういったアプローチはテレビ側の編成権がインターネットとソーシャルの概念によって個人へ移行していくという分かりやすい例だと思います。自分と趣味趣向が合う友達の番組表はきっと参考になるでしょう。そして同じContentsを共有することによってコミュニケーションが生まれます(本当はここが大事で、Contents is KingよりもCommunication is Kingだと思うのですが)。この辺を詳しく観たい人は昨年のMashable Media SummitでのTV GuideバイスプレジデントChristy Tannerのプレゼンは必見です。ただし、テレビに関しては「テレプレゼンス」という新しい概念の視聴スタイルによって、テレビ局が編成する番組を様々な形で(主にセカンドスクリーンになるとは思うのですが)リアルタイムでみんなで楽しむという形が台頭してくると思っています。こちらに関してはまた別の機会にブログに書きます。

■GetGlue

 ご存知の方も多いと思うので説明を省きますが、現在月間のチェックイン数は2000万。月に2000万回、ユーザーがGetGlueを使って自分の趣味趣向をアピールしていることとなります、これは本当にすごいことです。それらの多くはソーシャルネットワークを使って伝播され、都度周りのユーザーへのContents消費に影響を与えています。最近$12Mのファンディングにも成功し、今年を振り返った時に最もブレイクしたサービスになるんではないかと思います。

■Pinterest

ホットな所でいうとPinterestですね。これは雑誌の代替に近いとも思います。前述のサービス同様、趣味趣向がはっきりしている人向けですが、だらだら眺めているだけでも楽しいし、UIが非常に良くできてますね。また、キュレーションする側は「like」「follow」といった定番のモチベーションインセンティブループによって固められているため、いわゆるハマる仕掛けが良くできていると思います。本サービスがブレイクによって写真や動画といったContentsはさらに人をベースに伝播されていくことでしょう。

もちろん、他にも色々ありますが、長くなるので割愛。

 

インタレストグラフ再考

「Contents」はそれを摂取する人の趣味趣向を反映します。それがマスメディアによる一方的な発信から、より自己の判断によって人をベースとした流通によってその傾向はより顕著になって行くでしょう。インターネットとソーシャルメディアによって人を介してContentsが流通すると膨大な興味関心による人のつながり、ご存知「インタレストグラフ」が形成されます。この興味関心にひもづくインタレストグラフと、従来のソーシャルグラフという概念の決定的な違いのひとつであり、最も重要な違いは、それがビジネスに結びつきやすいか否かです。例えば旅行を軸としたインタレストグラフは旅行会社はのどから手がでるほど欲しい顧客データであり、流通プラットフォームでしょう。またTV Guideの例でいうと、前述したWatchlistの登録ユーザーは400万人だそうです。400万人の趣味趣向が反映された番組リストと、それぞれ人を軸とした流通プラットフォームを握っているわけです。既に60以上のスポンサーがついているのは当然といえば当然ですね。したがって、コンテンツレイヤー、Webサービスレイヤーにおいて上記文脈に沿ったものづくりというのが、あらためてものすごくビジネスチャンスだと思います。インタレストグラフという概念は昨年から盛り上がっていますが、より実サービスとしてビジネスになっていくのが今年になるのでしょうかね。色々頭をひねってみたいと思います。

「コミュニティデザイン」から学ぶリーンスタートアップの極意

Yamazaki

私には毎週欠かさず観ているテレビ番組があ1つだけあります。「情熱大陸」と銘打ったその番組は毎週ありとあらゆる方面で特定の何かに情熱を傾ける1人の人物にフォーカスし、短いもので数ヶ月、長いものだと数年の密着取材を重ねてその人の人生を切り取り、ギュッと凝縮した30分にまとめあげます。私がこの番組が好きなのは、自分のリアルコミュニティの中では出会えるはずもない人たちの人生や考え方、そして仕事感に触れられるから。有名芸能人やアスリートから、獣医、ダンサー、登山家まで。そこから得られるモノは、仕事の対象は違えど目の前の仕事に生きる普遍的な教訓や発見も多いのです。

昨年も様々な人の人生の断片に情熱大陸を通じて触れましたが、中でも感銘を受けた人の中のひとりに山崎亮さんという方がいます。彼の職業は「コミュニティーデザイナー」。あまり聞き慣れない職種ですが、主にある問題や課題を抱える地域に対して、そこに住む人と人をつなげたり、コミュニーションが発生する仕掛けを用意するなど、”コミュニティ”をデザインすることによってその地域を活性化させるのがお仕事です。つまり公共空間や景観をデザインする「ランドスケープデザイン」が”ハード”のデザインだとすると、「コミュニティデザイン」はそのハードの上に乗る”ソフト”のデザイン。このハードではなくソフトをデザインする、そのソフトを何を軸にデザインするかというと、人を軸としたコミュニティをデザインするという考え方が、今のスタートアップに非常に重要な概念なのではないかと思うのです。特定のターゲットにフィットしたサービスをつくるだけではなく、どうやってそのサービスをユーザーが発見し、どうやってそのサービスをユーザーがリアル/Web上のコミュニティを通じて拡げていくか。それをソーシャルメディアやリアルコミュニティなど様々な手段を考慮しながら全体としては”人”を軸としてサービス全体をデザインする。また、特に人と人の交流をベースとしたコミュニケーションが軸のサービスであれば、ローンチ後にいかにコミュニティをベースに拡げていけるかがスケールのキモとなります。

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そういった山崎さんのコミュニティデザインに関する事例がこちらの著書にまとまっていたので読んでみました。思った通り、特に”リーンスタートアップ”という概念にも通ずるものがこのコミュニティデザインにはありました。そこで、山崎さんのコミュニティデザイン事例から、リーンスタートアップにも通じる極意をまとめたいと思います。

 

有馬富士公園に学ぶ「キャスト」の役割

山崎さんが手がけた兵庫県の県立公園である有馬富士公園は2001年に開園し、年間40万人の来場者が5年後には70万人を超えるという脅威の結果を残しました。通常は開園時の入場者が最も多く、徐々に来園者は減っていくもの。これを実現したのがコミュニティデザインの概念でした。通常の公園にはその公園を管理運営する「管理者」がいて、その公園に遊びにくる「ゲスト」がいます。管理者はゲストに迷惑がかからないように花を植えたり芝生を刈ったり。ゲストは勝手に遊んで、勝手に帰るだけです。そこに山崎さんはディズニーランドの例に習って「キャスト」の概念を持ち込みました。つまり「管理者」と「ゲスト」の間に入って「ゲスト」を楽しませる存在のことです。ただし、県立公園なので「キャスト」に払う給料はありません。そこで考えたのがキャストも公園利用者で構成するというアイディア。実際その地域の約70以上の団体がその公園を利用することにより、その団体の活動を通じて人が集まる、集まった人がまた公園を利用し、それがまた人を呼び込むという好循環を作り出しました。また、それぞれの団体が「会議室の費用がかさむ」「活動に必要な道具を置く場所がない」といった課題と、公園のキャストが必要だけど給料を払って雇う事はできないという課題をうまくマッチさせている点も含めてコミュニティデザインの真骨頂と言えるでしょう。

 

コミュニティが生み出すサステナビリティ(持続可能性)

さて、この事例からスタートアップが学べることは何でしょうか。多くのスタートアップは既にある程度のローンチマーケティングの術を身につけているので、メディアへの露出やリリースイベントなど様々な手法によってリリース時に多くの注目を集め、初期にある程度のユーザー数を獲得することはできるでしょう。しかし、リリース時に記録したユーザー数の伸びは直ぐに落ち込み、新規ユーザー数が伸びないどころか日々アクティブユーザー数も減っていくというのが多くのサービスにおけるその後の一般的な道筋と言えるのではないでしょうか。有馬富士公演の事例では、開園後来場者数は伸び続けています。これは「キャスト」の存在に注目し、様々なキャストが独自なコミュニティを形成して場(サービス)を盛り上げ、コミュニティベースで常に人が行き来する仕組みを作りあげたからです。また、その「キャスト」の設置に関しては地域の団体に着目し、彼らの課題をヒヤリングすることによって自社サービスである公園で解決できる課題とフィットさせています。したがって、自社サービスで解決できる課題は何か、そのサービスで解決する対象は誰か、その対象がどういったコミュニティを形成し、サステナビリティ(持続可能性)を持った仕組みを提供できるか、といった問いかけが重要となります。また、スタートアップにおいて「キャスト」という概念は、例えばFoursquareでいうボランティア的に機能するスーパーユーザー、Twitterでいうセレブや有名人ユーザー、または”エバンジェリストユーザー”的にサービスをかなりアクティブに使い、周辺のコミュニティを巻き込めるようなユーザーと置き換えることができますね。これはシンプルに言えば、ユーザーがユーザーを呼ぶ仕組みとも言えるでしょう。場を作り、コミュニティをデザインすることによってそのコミュニティが人を呼び、サービスを活性化し続けるようなプラットフォームとしてのグラウンドデザインです。

 

どう使われるかをデザインする

有馬富士公園に子供の遊び場をつくることを依頼された山崎さん。公園をつくる際に出た土砂置き場を子供の遊び場にする、という決められた制約条件の中でとった手法は「参加型のデザイン」でした。2回のワークショップを実施し、約200名の小学生とともに様々な遊び場をつくってみてそのワークショップの一部始終を記録、子供たちが目を輝かせているものはどんな時間や空間なのか、仲間と一緒にどんな遊びを生み出すのかなどを読み取って、それをベースにデザインしたそうです。これはピボットのプロセスに近いかもしれませんが、こちら側が想定していた通りにユーザーが行動してくれるとは限りません。むしろ想定外の使い方でも使われないよりはマシなのですが、そういう前提のもとで大枠のターゲットとコンセプトを決めつつ、その中で実際どのように使われるのか、どういうコミュニティがつくられたり、どういうコミュニティにフィットするサービスなのか。そしてそのフィードバックをベースにサービスをデザインしていくというのは今のものづくりのプロセスにおいて大事な要素だと思います。α版、β版としてサービスをリリースし、クローズドな状態でサービスをブラッシュアップさせていく過程にも通じるものがありますね。あくまでそれを使うユーザーがベース。その上で明確なコンセプトを持ちつつも、実際どう使われるかでサービスをアジャストする。これがコミュニティデザインを前提としたものづくりの形なんだと思います。

 

まとめ

山崎さんは元々ランドスケープデザイナーであり、公共空間や公園をデザインしていく過程で、ものをつくるだけでは解決できない何かがあることに気づきました。それがものというハードではなくコミュニティというソフトのデザインによって解決できることを発見したのです。上記の事例からも分かる通り、場を用意するだけでは駄目で、そこにいかにコミュニティを作り出す、もしくは巻き込むか。インターネットはデジタルに情報を受信、発信していた時代から、人と人をベースとしたソーシャルに情報が流れてく時代だからこそ、人を軸としたコミュニティをデザインするという概念がより大事になるのだと思います。もちろん今までのサービスがそういったコミュニティを全く意識せずつくられて来たわけではありません。しかし、Webの構造がよりソーシャルになり、サービスが増え続けてそれぞれのレベルが高くなっていっているからこそ、ものをつくる側は、よりものづくりにおいて”コミュニティをデザイン”するということも考慮しないとこれからの問題は解決できないということになるのではないでしょうか。

まとめると、今という時代はWebのソーシャル化によって、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアをツールとしてうまく活用しながら、リアル世界のコミュニティデザインのように、Webサービスもハードのデザインとコミュニティデザインとをセットで考えるというのが肝心ということです。

 

最後に、時間のある方はYouTuneに山崎さんの回がUPされてますので、是非ご覧ください。