Monthly Archives: October 2011

「Startup Dating autumn camp in NOMAD NEW’S BASE」デモピットレポート

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昨日はStartup Datingさんのイベントに参加してきました。

ご存知無い方の為に、「Startup Dating」は”起業家と技術者が交流するための

 ミートアップ・イベント”で、最近ではTech系メディアとしての影響力も大きく、

日本のみならず海外のTech系、Startup系の情報が充実していていつもお世話に

なってます。

 

そんなStartup Datingさんの今年最後のイベント、かつ新しいコワーキングスペース

として立ち上げる「NOMAD NEW’ BASE」のお披露目会がありました。

今回は主に10のスタートアップが参加していたデモピット、すべては回れなかったの

ですがこちらをレポートをしたいと思います。

 

■adviner/株式会社えそら

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advinerはfacebookを利用して各種専門家や特定のカテゴリにソリューソションを

持った個人に気軽に相談できるサービス。βリリースを経て、10/20に正式オー

プンされたそうです。

今までの匿名のQ&Aサービスと違って、facebookを利用して実名で相談できる

ので回答側の質はもちろん、相談側の質も担保できるのが面白いと思いました。

日本でも確実にfacebookはもっと伸びてくるので、これ系のサービスは実名と

相性が良いですね。タイミング、良いと思います。

相談に答える側は登録制とのこと、答える側のモチベーションコントロールが

このサービスのキモな気がします。

また、最初は特定のカテゴリに絞ったほうが良さそうですね。早速登録。

 

■SnapDish/Vuzz

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SnapDishのVuzzさんは結構色々なところで拝見させて頂いてました。

ただ具体的な話を聞くのは今回が初めてで、色々学びがありました。

SnapDishは料理の写真共有アプリです。まもなくAndroidアプリもリリース

とのこと、デモ版も見せてもらいました。

SnapDishがリリースされた時は、正直Foodspottingなど競合との差別化が

難しいなぁという印象でした。実際Vuzzさんと話すと当時はそんな感じだった

らしいのですが、最近そこを打破する道が見えたそうです。

というのも、サービスをリリースしてある段階からいわゆる「キャラ弁」が

アップされるようになったそう。その数が増え続け、良いコミュニティーが

形成され始めたため、Foodspottingなどの”店”ベースの料理写真共有から、

主に主婦をターゲットにした”手料理”写真共有サービスへPivotしました。

実際ユーザーにどう使われているのか、というファクトデータを基にした

Pivotは素晴らしいですね。

“主婦”というターゲットは結構いばらの道ですが、このターゲットにいかに

アプローチして拡散させるかが今後の大きなポイントでしょうか。

 

■frenzee/INOMA

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frenzeeはWebサイトの画像に関連した情報を提示し、そこからECへつなげたり

ソーシャルメディアへ共有できたりするサービス。

Webサイト側は1行のjava scriptを埋め込むだけ。それだけで画像からソーシャル

メディアへ拡散させたり、収益を得られるソリューション。

ビジネスモデルは、Webメディアに無料で導入してもらう代わりに、frenzeeの

仕組みから収益が上がった分に関してシェアするモデル。導入メディアが増えれば

増えるほど収益が積上っていく座布団モデルですね。

実際にどのように動くのかは動画をお見せしたかったのですが、とにかく今回のデモ

の中では特にマネタイズに関して一番可能性を感じました。かなりチューニングに

よってメディア側での収益性が代わってくる印象。むしろどういったメディアに

どのようにfrenzeeをセッティングすれば収益が最大化するかといったノウハウが

セットになったタイミングで爆発しそうなサービスです。

 

■Photokul/bitclue

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Photokulはワールドビジネスサテライトなどにも紹介された、プリントされた写真を

定期的に、特定の住所に配送してくれるサービス。

定額¥525毎月払えば毎月15枚、月2回、専用メールに写真を送るとプリントして

配送してくれます。離れた両親に子供の写真を送るなど、利用シーンが明確に見え

ますね。11月にサービスを正式リリース予定。今はWebサイトからメールを登録して

おくとサービス開始時にお知らせが来るそうなので、興味を持った方は是非ご登録を。

これ系のサービスは特にInstagramの成功によってスマートフォンベースで多く出始め

ましたね。「写真」カテゴリは、特にスマートフォン移行によってよりその数とニーズ

が様々なクラスタで増えていくと思うので、本当にチャンスの多いカテゴリだと思い

ます。ちなみに課題は今後のプロモーション。一次的にはパブリッシングに成功して

いますが、確かに定常的にトラフィックを連れてくる仕組みは重要ですね。

一応友達を招待すると毎月プリント可能な写真が増えるという仕組みは用意する

そうです。

 

■remembar.me

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remembar.meは”人”にチェックインするサービス。Androidタブレットをディスプレイ

につないでデモを見せてくれたのですが(このデモ手法は素晴らしい!)、アプリを

立ち上げ顔を映すと、5秒程度で顔認識が終了し、facebookのアカウントが表示

されます。この顔認識技術はface.comのAPIなどを利用しているとのこと。

ちなみにこのサービスと作っているチームは今年8月に開催されたstartup weekend

で結成(詳しくはコチラ)、皆本業がありながら、主に土日に週1回は集まったり

オンラインで情報共有しながらサービス開発をすすめいているそうです。

(なんてアクティブ!)

クラウド環境やAPIの活用、ITを活用したフレキシブルなワーキングスタイルによって

本業以外でサクッとサービスを作るような動きは、今後ますます増えてきそうですね。

素晴らしいロールモデルだと思います。

 

■PIRIKA

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PIRIKAは拾ったゴミをソーシャルに共有することによってその共感の輪を広げて、

世界中を奇麗にするサービス。PIRIKAさんは先日のSF New Tech Japan Nightの

英語Pitchでも一番プレゼンが良かった印象がありました。

サービスはスマートフォンアプリ+Webにて展開しています。

ユーザーのモチベーションコントロールが鍵、今は色々な施策をトライ&エラーで

準備しているそうです。確かに、コンセプトは素晴らしいので、あとはいかに

ユーザーのアクティベーションを行う仕組みを用意するかですね。

良いことをしていることを自慢したい気持ちを、ソーシャルプラットフォームを

活用してうまくモチベーションコントロールできると良いですね。

 

■最後に「NOMAD NEW’S BASE」に関して

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デモピットの後は「NOMAD NEW’S BASE」の説明と、ソーシャルランチさんなど

2社のPitch、その後スパークリングワインなどが振る舞われるフリータイムなど

肩肘張らない自由な空間が素敵なイベントでした。

 

「NOMAD NEW’S BASE」は会員制のコワーキングスペースです。

シリコンバレーでの先行事例を受けて日本でも同様な概念や施設が充実し始めて

いますね。詳細はこちらのFacebookページをご参照頂ければと思いますが、

渋谷のような環境ではなく、西麻布、星条旗通り近くのロケーションでゆっくり

腰を落ち着けて開発、ミーティング、ネットワーキングができるスペースを提供

したいというのが重要なコンセプト。

同地区では六本木ヒルズにアカデミーヒルズという価格帯も近い会員制のワーキ

ングスペースがありますが、よりIT系のstartupに特化し、かつStartup Datingさん

の「起業家と技術者との交流」という点に沿った素晴らしい取り組みだと思います。

 

 

今回のデモピットのサービスや、このNOMAD NEW’S BASEから世界を変える

ような素晴らしいサービスが出てくる日も近いですね。

 

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新たなリワード手法、動画視聴でポイントゲットする「App Trailers」

現在AppStoreにあるアプリケーションの数は約45万を越える。

そんな中で自社のアプリをユーザーに見つけてもらうためには、AppStore

のランキングやオススメに紹介される以外は、なかなか大きくダウンロード

を伸ばす方法は無い。

 

Admob、Inmobiなどのスマートフォン向けアドネットワークは費用対効果が

読みづらく、チューニングの幅も大きいため中々ハードルが高い。

そんな中で、特にゲーム内のポイントを付与する代わりにアプリをダウンロー

ドさせる”リワード広告”という手法が、主にTapjoyやFlurryが先導する形でUS

では長らくメジャーで費用対効果の高いアプリの露出方法として活用されてきた。

 

日本でもUSに遅れる形でAdways社のAppdriverを皮切りに、特殊な例でいうと

媒体主導のFreeAppNowなど、リワード用の媒体アプリが増えてきたことで普及

してきている。

 

ただし、現在リワード広告を取り巻く状況は極めて不安定と言わざるをえない。

ひとつは今年4月に端を発したAppleによるTapjoyリジェクト事件。

ランキングを不当に制御しているとして、Tapjoyの広告を掲載している媒体側

のアプリの審査が通らなくなった。

(※現在は25位以内には入れないようコントロールすることで和解)

また、Web媒体からのリワード広告(Web to App)も、アプリ立ち上げ時にブラウザ

を立ち上げるという荒技でクッキーでの付け合わせが主流となっていたが、直近

だとこちらもAppleによるリジェクトの対象になっている可能性があるとのこと。

特にリワード広告の場合は、どうしても成果の付け合わせのために出稿側の

アプリに専用のSDKを搭載する必要があり、Web to APPの事例では出稿側が

リジェクトの対象となっており、何かとリスクが高いのが大きな課題だ。

 

 

このように、インセンティブを付与してアプリのダウンロードをさせる仕組みが

ある種いたちごっこのようになりつつも、手を替え品を替え行われているのは、

“成果報酬型での出稿ニーズがものすごく高いから”という一言に尽きる。

現に成果報酬型広告のクライアント需要と媒体の供給では、特に日本においては

供給が圧倒的に追いついていないのが現状のよう。

 

また前置きが長くなってしまったのだが、そんな中でまた新しい形でのリワード

媒体がUSで登場したのでご紹介します。

 

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「App Trailers」はその名の通り、アプリのTrailer(紹介ビデオ)を視聴することに

よってポイントが獲得でき、獲得したポイントでAmazon GiftCardなどと交換

できるアプリです。

CheckPiontsのビデオ視聴版といったイメージですね。

 

リワード広告という軸で本アプリは以下の2つが優れています。

 

1.成果地点がアプリの起動では無いため、出稿側アプリにSDK搭載の負担が無い

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TechCrunchの記事によると、成果地点は紹介ビデオ視聴後の「ダウンロードします

か?」→「Yes」の時だそうです。これが成り立つのは、ユーザーにとってはアプリ

をダウンロードしようがしまいがビデオ視聴でポイントは獲得できるため、「Yes」

と押したユーザーは確実にアプリをダウンロードすることが考えられるからです。

 

2.マッチング精度の高いユーザーがダウンロードしてくれる

 

前述の通り、ダウンロードしようがしまいがユーザーはポイントを獲得できるため、

わざわざダウンロードするユーザーはそのアプリに対するモチベーションが高い。

従って、今までのリワード広告のようにとりあえずダウンロードしたけどアプリは

初回起動以外はほとんど使わないという状況は起こりずらい。

 

 

逆に、本アプリのリワードという軸での欠点を挙げるとするならば、

いわゆる”ランキング上げ”には適さないとうことだ。成果報酬という形は他のリワー

ドと同じだが、ユーザーの成果地点とダウンロードのアクションポイントが異なる

ため、なかなか大量のダウンロードには結びつかない可能性が高い。

むしろ対Appleに対しては正義であり、現在の”リワード広告”の文脈をふまえた

うまい方法ではあるが、ランキング上げが目的の出稿側から見た場合、媒体の価値は

ダウンロードの”瞬間最大風速力”であり、例えば1日のダウンロード数のポテンシャル

がイコール媒体の価値と言ってよい。

 

したがって、出稿の目的がランキング上げではなく、たとえばフリーミアムで

いかにARPUの高いユーザーを獲得するかといった指標や、定額制のアプリ(現在

の案件は基本無料のものだが)であれば、ユーザーマッチング精度が高いことは

大きな媒体価値となる。

 

また、遅かれ早かれAppleの正義に反するような形は、彼らのプラットフォーム上

でビジネスをする以上”リジェクトされる”という認識の基、自社の戦略が短期的な

収益目的か、中長期でのサービス構築なのかをしっかりと把握しておく必要がある

だろう。

写真、動画の次は声?Yiipは9秒までのボイスを共有する声のInstagram

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USのAppStoreでフィーチャーされているこのInstagramの下にあるYiip(イップ)

というアプリは声のInstagramと言える新サービス。

Instagramの登場によってモバイル×ソーシャルで”メディア”を共有するスキーム

を他のメディアに転用する事例は、”動画”でのviddyや”音楽”でのSoundtracking

など既にたくさんありますね。そんな中で、ありそうでなかった、というよりは

実用性に疑問符が残る”声”の共有というサービスをいち早く実現したのがYiipと

言えるのだろうか。ちょっと検証してみたい。

 

Yiipでできること

(1)録音できる時間は9秒

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サービスをシンプルにドライブさせるための制約として、またデータ容量の

スケーラビリティの問題として考慮すれば10秒から15秒というのが妥当な

設定のように思えます。という中であえての9秒、謎。

 

(2)録音したボイスにエフェクトや効果音の追加が可能

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Instagramよろしく、エフェクトや効果音までが用意されている。果たして

必要性に疑問も残るが、高音〜低音のエフェクトや、猫・牛の鳴き声などを

好きな箇所に設定できる仕様になっている。

 

(3)ボイスには写真や位置情報も付加可能&ソーシャル共有も

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こちらのキャプチャにあるように、写真や位置情報を付加することができる。
UIはTwitterクライアントにありがちなUIですが、直線を基調としたシンプルな
このデザインは好きです。ご覧のように、TwitterとFacebookの外部ソーシャル
サービスへも投稿可能。アプリ内で独自のソーシャルグラフを構築しつつ、外部
サービスをうまく活用所もInstagramと同じですね。

(4)共有されたボイスにインタラクションの仕掛けとPopular枠
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ソーシャルに共有するサービスはアクションに対するリアクションがキモ。
そういった点でFacebookの「like」の発明は色々な意味で画期的だったわけですが、
本サービスはボイス右のハートボタンがこれにあたります。そのハートの数などを
ベースにPopularが決まるようです。
ただし、現状それぞれのボイスに対するコメントなどのより深いリアクションの
機能は無いようです。

(5)プライベートグループ機能

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特定のグループを作り、その中だけでボイスを共有することもできます。

 

(6)投稿されたボイスも文字起こし機能と延々垂れ流し機能

投稿されたボイスはある程度のボイス解析によって一部内容がタイトルに自動で

表示されます。ボイスは写真と違って一見してコンテンツの価値がわからないので、

これは素晴らしい機能ですね。日本語は未対応みたいですが。

また、タイムライン上に投稿されたボイスは個別に指定して聴くこともできるが、

右上のインフィニティマークのボタンによって延々垂れ流すことができる。

 

声の共有サービスをドライブさせる3つのポイント

 

現状投稿されたボイスを垂れ流しで聴いていても全くのカオスで何とも言えない

のが正直なところ。独り言だったりなんか歌っていたり外の騒音だったり。

ここはやはり”コンテンツ”としてのクオリティが高いボイスがある程度、簡易的な

形で集まる仕組みや、それをドライブさせるフックが無いと厳しいと感じる。

Instagramが優れているのはその点で、先ずは写真を誰でも簡単にある程度のクオ

リティで投稿できる仕組みを用意した。それは”写真”というメディアだからうまく

ドライブしたという点も重要で、大枠の”モバイルでソーシャルに共有するスキーム”

をInstagramと同じものを用意しても、”メディア”が違う限りそのまま適用しても

うまく行かないということなのだろう。

 

ただし、Yiipのチームはある程度それを理解した上で付加的要素を用意している

感もあるので、本サービス(もしくは同様なサービス)をブレイクさせる兆しを3つ紹介

します。

 

(1)扉絵、お題としての”写真”

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このボイスは「犯罪はどこだ?犯罪はどこだ?」としゃべっています。

これはボイス単品では意味不明だし、このキャプテンアメリカにコスプレした写真が

セットであるからこそ成り立つ面白い投稿のひとつ。声にひとつのビジュアルがセット

になるだけでコンテンツとしての可能性やクオリティはグッとあがることが感じとれ

ました。例えばInstagramの風景の写真に関しても、その場の音や騒音がセットになって

いるだけでかなり”奥行き”のあるコンテンツになることは容易に想像できますね。

 

(2)モノマネというキラーコンテンツ

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このボイスはジャックスパロウのモノマネをしてます。正直似ていないのですが(笑)

ただめちゃくちゃモノマネが得意な素人や、もしくはプロのクオリティの高いモノマネ

がコンテンツとして増えてくれば一気にバイラルする可能性は感じました。

現状のYiipでは他のユーザーのボイスを外部のソーシャルサービスへ展開させることは

できないのですが、良いコンテンツであれば必然的に拡散するでしょう。

 

(3)セレブリティという可能性

本サービスではいないのですが、Twitterがこれだけ一般ユーザーにブレイクした

のもフォローという一方的に購読できる仕組みと、それによって情報発信ツール

としてLady GAGAをはじめセレブや政治家などが使用することによって、何気な

いつぶやきがファンや支持者にとっては需要なコンテンツとして支持されたこと

です。

(1)(2)の繰り返しになりますが、アーティストが新曲のジャケット写真とともに

リリースのコメントを投稿したり、モノマネ芸人が新作のモノマネを披露したり

するプラットフォームとなれば日本でもかなりバイラルで広がる可能性があると

感じました。アーティストが楽曲や動画を共有するプラットフォームだと、

SoundCloud、Youtubeがありますが、ボイスはまだ無いですね。むしろそういう

サービス、今からでも遅くないかも。

 

[参照記事]

Yiip thinks sharing your voice can be as social as sharing photos